それでは実際にどのような作業によって、羊毛原料のブレンド内容を決めているかについてお話します。
長いこと羊毛原料を相手にしていると、「これとこれを合わせれば、こんな糸ができる」と想像できるようになります。だけど、この羊毛原料の組み合わせを決定する作業は頭の中で行うのではなく、実際に糸を作って確かめます。
羊毛原料のブレンドを少しずつ変えて、様々な羊毛原料の組み合わせパターンを作り、糸にして染めます。その上で、机の上に広げて、人間の感覚によって評価するんです。
決して機械には任せられません。このときばかりは、忙しいスタッフも皆工場の会議室に集まります。
そして、机の上に並ぶサンプル糸を次から次へと握り、感触を確かめ評価していきます。
サンプルは、どんどん絞り込まれて、やがて数個がテーブルに残ります。しかし、開発はそこで終わるのでは無く、さらに改良を加えられ、再度人の手によって同様な評価されます。それらのプロセスを繰り返し、最終的にブレンド内容を決定します。

▲糸を机の上にひろげて
手編みファンの皆さんに是非知ってもらいたいのは、羊毛の手編毛糸はアナログだということです。今でも実際に職人が試作品を触り、握ってブレンドの設計をしているのです。
同じ羊毛糸でも、スーツ用の糸は、糸の太さによって原料が限定されることが多く、工業製品に近い「数値設計」要素が強くなります。しかし手編毛糸は人間の感覚により羊毛原料を決定しています。
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羊のタイプ
羊のタイプは、産地で分けるのが一般的。主として、豪州、英国、南米の3タイプ。
代表的な
羊の種類 |
1本の
太さ
(mm) |
縮れ |
ふく
らみ |
| 主な特徴 |
豪州羊毛
メリノ雑種 |
0.025
細い |
非常に
多い |
小 |
| 柔らかいが反発力がない |
英国羊毛
ブラック
フェース |
0.030
太い |
非常に
多い |
大 |
反発力に富み
毛が長い種が多い |
南米羊毛
雑種多種 |
0.030
太い |
多い |
中 |
| 反発力は中程度 |
産地別のタイプの以外にも
1.獣毛
モヘア(毛足が長い)、アンゴラ(毛足が長く柔らかい)、カシミア(細くてソフト)など
2.特殊効果をもった羊種
光沢感のあるティーズウォータ種など。
さらに、これらに様々な加工技術を考慮すると、無限の可能性がひろがる。
詳細の羊毛の種類や産地別特徴は>>
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