こうして、手塩にかけた羊毛の手編み毛糸は、店頭に並ぶことになります。
次回店頭に行かれたら、ぜひ、ふくらみ、柔らかさや反発力に注目してみてください。具体的には、握って頂きたいと思います。それも、そーっとではなく、大きく、強く。(ただし、巻紙を痛めないようにお願いします。ウールであれば、必ず元に戻りますのでご心配なく)さらに言えば、マフラー、セータ、どんなアイテムにせよ、できあがりのイメージを持つことが大切です。色やデザインだけでなく、さわった感触、折り畳んだときのイメージ、手に取った重さ。
表示では、50g、50m、羊毛100%といった表示しかありません。しかし、同じ表示でも、糸が違えば全く別な出来上がりになることもあります。
まず、イメージしてください。ざくっとしたセータなのか、柔らかい、カシミアのようなセータなのか。そのイメージを持つだけでも、毛糸選びは楽しい作業になるはずです。そして、毛糸選びの段階で、完成のイメージは決まってしまうと言っても過言ではありません。
楽しむと同時に慎重に。わからなければ、店員さんや、詳しい人にアドバイスを求めましょう。編み棒も編み図で決められていたり、糸番手に対する標準的な号数が決まっています。
編み立て 編み物の醍醐味はなんと言っても編む時でしょう。1本の糸が立体的になり、やがてセータやマフラーといった衣料になるのは、単なる実用を超えて、創る喜びをもたらし、何とも不思議で楽しいひとときです。
繰り返しますが、ウールの毛糸は生き物です。特に湿度にはとても敏感です。乾燥しきった部屋で編んだセータと湿った部屋で編んだセータは、全然出来が違います。もちろん湿った部屋の方がよい出来になります。羊毛には湿度が大切です。ですから、編み物をする前に、糸をスチームに通す人もいます。編むときには湿度コントロールを心がけてください。加湿器、ストーブの上のやかんなど。これは羊毛にとって、本当に大切なことです。紡績の工場は、温度も湿度も管理されていて、温度25度湿度65%に設定されています。
編むときは、無理に引っ張らず、そして、パーツが編みあがったら、アイロンのスチームで「蒸して」ください。ウールが生きていることを実感できると思います。
手編毛糸について熱い想いを語って頂いた熊野さん。現在は大手紡績、倉敷紡績株式会社の羊毛糸販売の責任者として、手編毛糸業界の舵取り役を担っています。
取材協力:
倉敷紡績株式会社
(大阪市中央区久太郎町2-4-31)
http://www.kurabo.co.jp
羊毛事業部 熊野隆司 原料原糸部毛糸課長
青木染工株式会社
(岐阜県羽島郡柳津町大字佐波4454)
青木良廣 常務取締役
最後までありがとうございました。ご意見ご感想をお寄せ下さい。
今後のサイトづくりの参考にさせた頂きます。
送り先:consumer_jp@wool.com
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